こんにちは、熊月カナタです。
今回は一週間当たりにどれぐらい運動すればメンタルにいいの?ということを解説していきます。
運動することがメンタルや健康に良い事はもう皆さんお分かりだと思いますが、結局のところどれだけ運動をやればいいの?ってところは常々疑問に思いますよね。
この疑問について調べてくれたものがあったので今回はそれをご紹介したいと思います。
それでは早速解説していきましょ~
メンタルを改善する運動量の最適解
運動はメンタルの改善に効く
今回ご紹介するのはテッサリア大学の研究です。
11件のデータベースと19件の系統的レビューを基に運動とうつ病の関係性を調べたメタ分析でして、18~65歳の約450人の患者を対象とした11件のトライアルを行った結果を調査しました。
実際に行ったエクササイズの例は以下のようなものです。
- ・サイクリング
- ・ウォーキング
- ・ジョギング
- ・スイミング
といったところです。
大体3~6メッツくらいの運動をメインとしてたそうですね。
「メッツ(METs)」というのは運動量の単位です。1メッツは安静に座っている状態で、これが基準値になっています。普通に歩いている時の運動量は3メッツとなっています。
とまあこのように、色々なエクササイズを参加者に行ってもらって、メンタルにどう効くのかを調べたそうでして、具体的には次のようなことがわかったみたいです。
- ・メンタルに効くエクササイズのスイートスポット(最適な基準)は1回の運動を45分間やり、それを週に3~5回行うこと
- ・上記の運動時間、ペースで続けていくと、4週間で抗うつ剤と同じまたはそれ以上の効果が得られる
- ・1回の運動が90分を超えると逆にメンタルが悪化することもあるので人によっては注意が必要
とのことです。
いやはや、抗うつ剤と同じレベルの効果が得られるのはすごいですね。
逆に長時間の運動は精神状態のマイナスになってしまうことがあるそうなので、運動初心者や運動がそこまで好きではない人は注意した方が良いのかもしれませんね。
運動は適度に行おう!
上記の研究で分かったことは、
週に3回から5回の頻度で約45分間の運動をしよう!
ということでしたね。
あまり長時間運動し過ぎるのもメンタルに悪いようですし、毎日行うこともまたメンタルへの悪影響になるでしょう。勿論やらないよりはだいぶマシだとは思うんですが、それでも程々にしておきましょうねーっていう結果なのでしょうね。
また、研究者はこの結果に言及していまして、
「総合的に見ると、有酸素運動は大うつ病の治療をサポートする力がある。年齢、人種、性別、収入、教育レベルを問わず、エクササイズは心の重荷をおろしてくれるようだ。ただし、これまでの研究では、エクササイズはやればやるほどメンタルに良いと考えられてきたが、今回の調査では必ずしもそうではない事がわかった」
というコメントも残してくれています。
なので「自分は運動大好き!」、「私は運動が得意だから全然苦じゃないよ!」っていう方以外は90分以上のエクササイズは控えたほうがいいかもしれませんね。
ハードルを上げるとかえって習慣が続かなくなるのが人間なので、自分自身がキツくないレベルで運動を行っていくのがいいと思います。
チームスポーツが一番!
さらにこの研究では「もっともメンタルに良い運動ってなんだったの?」ってことも調べてくれていました。結果は、
チームスポーツがメンタルの改善に一番相関があったよ!
だそうです。
人間関係や人との良い関わりは人生の幸福度を上げてくれるので、この結論は当然なのでしょうね。
また、この結果に対してもコメントを残してくれています。
「チームスポーツはメンタルの改善ともっとも強く結びついていた。社交的な活動は社会的な孤立や引きこもりを減らし、心のレジリエンス(ストレスに対する抵抗力のこと)を促進する。これは他の運動活動にはない大きなメリットである」
つまり、チームスポーツはストレスに対する力を与えてくれて、人間関係の活性化にもつながるということなのです。
まとめ
というわけで今回は「運動がメンタルに良いよ!でもどれだけ運動すればいいの?」という疑問にお答えしてきました。
チームスポーツが一番メンタルに良いという結果になったのはそれはそうだよね……と改めて考えさせられる結果でしたね。やっぱり複数人で行う活動は幸福度の向上につながりますし、一人で運動するよりも続きやすいので、そういった面でもオススメであります。
また研究では90分以上のエクササイズはメンタルを悪化させるという懸念が出ていましたが、こちらに関しては人それぞれになると思います。多くの人にこの傾向は当てはまると思いますが、普段からスポーツを行う方やジムに通って日々筋トレに励む方は例外だと思いますので、引き続き日々のトレーニングを頑張っていただければなと思います。
それでは今回はここまで、また次回お会いしましょう。