こんにちは、熊月カナタです。
今回はマグネシウムを摂るとうつ病が改善されたという面白いデータを見つけたのでご紹介していこうかと思います。
うつ病っていうのは複雑な病気なので必ずしも今回ご紹介するものが「絶対に効く!」と言い切ることは出来ませんが、うつ病や気分を改善してくれる可能性があるのは確かなので、是非読んでみてください。
それではやっていきましょ~
気分の低下にはマグネシウムが効く可能性がある
うつ病患者にマグネシウムを補給してもらった研究
今回ご紹介するのはイランのシャヒード・サドゥーギ大学の研究者たちが行った実験です。
60名の男女のうつ病患者を対象に実験が行われました。
60人はランダムに二つのグループに分けられました。
- 1.酸化マグネシウム錠剤を補給してもらったグループ
- 2.プラセボ錠剤(ただのビタミン剤)を補給してもらったグループ
2つ目のグループはよくあるプラシーボ効果を確認するためのグループですね。
この実験を行ってもらった結果がどうなったのかと言いますと……
- ・酸化マグネシウム錠剤を摂取したグループとプラセボ錠剤を摂取してもらったグループ両方にうつ病改善の効果があった。
- ・酸化マグネシウム錠剤を補給してもらったグループはプラシーボグループに比べて約5.25ポイントも改善していた。
っていう結果が出たそうです。
相変わらずプラシーボ効果というのは凄いなーとは思いましたが、マグネシウムはそれ以上の効果を出していてビックリしましたね。
何故マグネシウムが効いたのか?
ここで疑問に思うのは「なんでマグネシウムがうつ病改善に効いたの?」っていうところでしょう。
実はマグネシウムは結構偉い子でして、マグネシウムは遺伝子の安定化、DNA複製、タンパク質と核酸の合成、主要栄養素の代謝において主要な役割を果たしているのです。
人間にとって必要な栄養素の一つということなんですね。
さらにマグネシウムのすごい所はNMDAっていう脳の受容体に効くところなんです。
うつ病の方はこのNMDAというものが上手く働いていないようでして、マグネシウムはそれを改善してくれるのだー!と研究者の方がコメントしております。
また研究者はマグネシウムの摂取についてこういったコメントもしています。
「多くの研究で、うつ病との関連で食事中のマグネシウムのレベルが調査されています。食事によるマグネシウムの欠乏は、農地の土壌や遺伝子操作を含む新しい農業技術など、さまざまな要因によって説明されます。加工食品や精製穀物を大量に摂取する不健康な食生活は、長期的には低マグネシウム血症を引き起こす可能性があります。したがって、深緑色の葉物野菜、穀物、ナッツなどの主要なマグネシウム源でマグネシウムを摂取することが求められます」
っていうことらしいです。
要するに、加工食品などは減らして野菜などを多く摂る健康的な食事に変えてマグネシウムを正しく摂取していこうということなんですね。
まとめ
というわけで今回はマグネシウムがメンタルの改善に効くかもしれないというお話でした。
うつ病を改善させるくらい効果があるので、「最近、なんか気分がすぐれないな~」とか「なんだか最近元気を出しにくいような気がする……」とお悩みの方はマグネシウムを摂ると気分が改善されるかもしれませんね。
実験のように酸化マグネシウム錠剤を飲んでマグネシウムを摂る方法もいいと思いますが、その他の栄養素なども考慮するとほうれん草やきくらげなどの野菜から摂取した方がトータルでお得になるかもしれませんね。勿論、マグネシウム摂取量をきちんと計算出来ればサプリメントで補給するのもアリよりのアリだと思います。
それでは今回はここまで、また次回お会いしましょう。
参考文献:Effect of magnesium supplementation on depression status in depressed patients with magnesium deficiency: A randomized, double-blind, placebo-controlled trial