こんにちは、熊月カナタです。
今回は人の性格が30歳を超えてしまうと変えられないんじゃないか?問題についてお話していこうと思います。
人の性格は変わっていくものだ!とか、人の性格は生まれた時から変わらん!という色々な主張がありますが、実際はどちらも正しくてどちらも間違っていたりします。(生まれた時から変わらないという意見は流石に極端ですが……)
人の性格は環境や人間関係によって変わったり固定されたままだったりするんですよね。
しかしそれも、30歳を超えてしまうと性格は変わることなく固定されてしまうんじゃないか?という意見が心理学会では囁かれていまして、本当に30歳を超えると性格は変えられないのかということが真実なのかを今回は解説していきます。
それではやっていきましょ~
ヒトの性格は変えられるか
基本的に30代以降は固定的になる
アメリカの有名な心理学・哲学者であるウィリアム・ジェームズ氏は、
『心が変われば行動が変わる。
行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。
人格が変われば運命が変わる』
と述べており、ヒトの性格は変えることが出来ることを肯定しております。しかし、
『多くの者において、習慣によって三十歳までに性格が漆塗りのように固定し、再び変容しない方が世間のためである』
とも述べており、三十歳までは行動や習慣、思い込みによって変えることは出来るが、それ以降になると難しいということを言っています。
では実際の最近のデータではどうなっているの?という話になってきますが、これは2002年に行われたトーマス・J・ブシャール博士たちによる研究で判明されています。
一卵性双生児を対象にした研究で、性格と遺伝の関連性を調べたそうです。
研究した結果、性格は遺伝によってかなり決まり、生涯を通して変わることは少ないということがわかったみたいです。人間の性格を5つに分類分けした性格特性(ビッグファイブ)を見るとこの傾向が顕著に表れており、約40~50%の部分が生まれつきの性格で決まってしまうそうなんです。
その他行われた研究でもこのように「性格は基本的に変わらない」という結果が出ていまして、年代ごとに多少の揺れ動きはありますが、性格は一生変わらないというのが結論になってきます。
また、思春期(30代になるまで)は環境によって大きな変化を見せたりはするそうですが、30歳を超えたあたりから上記のように性格は固定的になると言われています。
結論として、「性格は一生涯を通して不変である」ということなのです。
性格が変わらないならどうすればいいの?
ウィリアム・ジェームズ氏が述べた通り、ヒトは性格を変えられないという考えは事実だったようで、自分自身の性格に満足していない人間にとっては絶望的な結果となってしまいました。
しかし、性格が変わらないと言われたところで「自分の人生オワタ……」と絶望することはありません。
性格が変わらないなら行動を変えれば良いのです。
自分の中に自分本来の性格とは違うキャラを作り、そのキャラを『演じる』ことによって本来の自分とは違った自分を手に入れるという手法があります。
こんなことを言うと「自分と違うキャラを演じたりして……バレたらどうすんの?」という疑問が出てくると思いますが、ここら辺に関しても様々な研究でわかっていることがあります。例えば内向的な人間が外交的なキャラを演じていたとしてもそうそうバレないという結果が出ているそうなんですね。
あと「自分とは反対の性格を演じるとか……病んじゃったりしない?」という疑問もあると思います。こっちに関しては確かに気を付けなければいけないんですよね。本来の自分を隠したまま生活すると自律神経系が乱れてしまうというデメリットがありまして、あまりキャラを演じすぎることは自分自身にとって毒になることがあります。
こちらに関しては素の自分を出す時間を作るという方法でデメリットを帳消しすることが出来ます。
本来の自分を表に出す時間を作ることで、「キャラを演じている自分」と「本来の自分」を明確に区別し、切り替えスイッチを作ってあげることで精神のバランスを保ち、人間関係において大きなメリットを得られることが出来ます。
まとめ
というわけで今回はヒトの性格は変えることが出来るかということをお話してきました。
ヒトの性格は若い頃でなければ基本的に変えることが出来ないという結論になってしまいましたが、自分の行動や習慣を変えることで如何様にでも人生を変えることが出来るということも解説させていただきました。
実際、筆者自身も「性格の切り替えスイッチ」を使っており、私本来の性格はなるべく人と関わらず一人でいたいという超内向的な性格なのですが……仕事においてはスイッチを切り替えて「同僚と密にコミュニケーションを取る人物」として行動しており、内気な自分を変えて仕事をすることが出来ております。
なので、現在の自分の性格に困っているという方は是非この手法を使ってみてください。
それでは今回はここまで、また次回お会いしましょう。
参考文献:Genetic and environmental influences on human psychological differences