ダメな性格を治すためには何をするべきか?

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ダメな性格を治すためには何をするべきか?

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こんにちは、熊月カナタです。

今回は人間のダメな部分の性格は変えられるの?そしてもし変えられるとしたら、どうやって変えていけば良いの?という疑問にお答えしていこうかと思います。

人間の性格がそう簡単に変わらない事は読者の皆様もよくご存じではないでしょうか?いきなり「よーし、今日から自分は変わるぞ!」なんて決意しても結局変われなかったりということはままあることですよね。
極稀なケースで、衝撃的な体験を通じて性格がガラリと変わってしまうということはあるでしょうが、大多数の人にとっては無縁の話だと思います。

そんなわけで我々普通の一般人が性格を変えるにはどうしたらいいのかということを解説していきます。

それではやっていきましょ~

ヒトの性格は変えられるのか?

基本的には変わらないという結論

早速やる気を下げるような結論になってしまいますが、基本的に人間の性格は変わることはありません。

過去に紹介した研究では人間の性格は変わらない!や人間の性格は30代を超えると中々変化しないよね~という結論が出ていました。人間の性格は生まれた時から遺伝である程度決まっており、外向的で明るい人はずっと外向的な性格ですし、他人に親切にしたがる人は成長しても他者を思いやる性質は変わらないということなんですね。

こういう事を言ってしまうと、「じゃあ私のダメな性格はずっと変わらないのか⁉」と思ってしまう方もいるかもしれません。
まぁ残念なことにずっと変わらないという可能性が高いのは確かなんですが……

しかし、そもそも性格って変えなければならないのか?という点に疑問を持っていただきたいんですよね。

性格は変えられずとも、行動は変えられる

人間の性格はそう簡単には変えられません。しかし、性格ではなく行動に焦点を当ててみればいくらか希望が見えてくるのではないでしょうか?

2009年のウォルター・ミッシェル博士の研究では多くの人々の性格と行動について調べており、相関係数が0.30という低い値になっていることがわかっています。

つまり、人間が実際にする行動にその人が持つ性格はあまり影響しないということがわかったんですね。
人間の実際の行動を決定する要因は「性格」なんかではなく、「環境」や「状況」の方がはるかに相関があったようなんです。

確かに、私達は行動する際にその場にそぐうものや後々に正解になるんじゃないかな?という行動を取ったりしますよね。

長期的に見ると話は変わってくる

人間の性格が行動に及ぼす影響は少ないという話をしましたが、これは短期的な視点に立ってのものです。
長期的な視点で見るとしたらどうなのかを説明しましょう。

2004年に行われたイリノイ大学の研究では長期的な視点の研究が行われています。
この研究で分かったのは以下の通りです。

  • ・人間が次に取る行動は、性格だけでは全く予想がつかない。
  • ・長い期間で見てみると、人間の行動はその人の性格に合ったものが多くなる
  • ・その相関係数は0.90と、かなり強かった

というわけなんですね。
つまり、基本的に人間が取る行動は性格によってわかることは少ない。しかし、長期間で見た場合はその人に合った行動を取っていることがわかったという事です。

もっと簡単に言うと、試行回数(行動の数)を増やすと、一定の結果(性格に合った行動)が多くなっていることがわかったという事です。

一つ一つの行動は環境や状況によって変わっていきますが、全体的には性格の影響が大きく出てくるんですね。

ダメな性格と行動の治し方

ここまで見てくると、「やっぱり駄目な性格は変わらないし……人生オワタ……」となりがちですが、まだ希望はあります。

先程上げた研究では、自分の性格に対して何もアクションを起こさなかったケースであり、自分のダメなところに対してあらかじめ何かしらの対策を施しておけば、いい結果を引き寄せることが出来るかもしれないのです。

  • ・ダメな性格が出そうな状況を想定しておき、その状況で自分がどうするべきかをあらかじめ考えて決めておく。
  • ・触らぬ神に祟りなし。自分がダメな行動をしてしまう状況にならないようにする。
  • ・想定していなかった場面に出くわした時、客観的に自分を見つめたり、少し時間を取ることで合理的な決断が出来るようにする。

こういった対策をしておき、誤った行動を取らないようにすることが重要になっていきます。

まとめ

というわけで今回はダメな性格の治し方についてお話していきました。

結論としては人間の性格はそう簡単に変えられないので、「行動」に着目し、自身が行う行動を変えていきましょうということを解説しました。

性格を変えられないという事で肩を落とした方もいるかもしれませんが、これは仕方のないことだと割り切りましょう。二ーバーの祈りにもあるように、変えられるものに目を向けて変えていくのが一番の道です。

「行動を変えてもその場しのぎにならない?」と疑問に思うかもしれませんが、このその場しのぎが馬鹿にならない効果を生み、いずれ性格が行動に合っていくかもしれないという仮説もあったりするんですよね。
なので、根気強く、そして無理のない範囲で活用していただければと思います。

それでは今回はここまで、また次回お会いしましょう。

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心理学