HSPの人が持つ六つの特徴

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HSPの人が持つ六つの特徴

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こんにちは、熊月カナタです。

今回はHSPの人達が持っている六つの特徴についてお話していきたいと思います。

HSPと言えば「繊細さん」、「反応がすごく大きな人」といったようなイメージを持つ人が多いと思われます。
しかしHSPの人を観察し、分析していくとその特徴は六つに分かれているということがわかったそうなのです。
今回はそんな「HSPの人が持つすごい特徴」について解説していきます。

HSPの人達を調べた研究

今回参考にした研究はオランダのライデン大学の研究です。
この研究を行った研究チームが今回の研究を行ったのは「HSPって悪いところばっかり取り上げられているけれど、本当はもっと良い所もあるんじゃない」という疑問を抱いたからだそうです。
実際、研究チームは……

HSPの人達は、外部及び内部の刺激に敏感で、それに気付くことでより内省的になる。これらの刺激を無意識下で深く理解・処理し、感覚的及び生理的反応性が高くなると予測される。
今までの研究では、このような反応の高まりは精神病理学や精神衛生上の問題のみと関連付けられて調査されてきた。

と言っており、今までは高い反応性と精神的な問題の関係性ばかり調べられてきたが、もっと別の側面とも関連性を調べなければならないのだと考えたそうです。

そうして今回の研究に繋がったわけなのです。
というわけで、今回行われた研究の内容ですが、実験参加者約10,300人を集めまして、パーソナリティの測定や健康診断、メンタルの状態などを評価したうえで、過去のHSP研究で使われた診断表を基に研究チームが作り出した60項目からなる質問票を実験参加者たちに渡して回答してもらったそうです。

この研究を行った結果を分析し、質問結果から六つの特定因子を抜き出すことに成功したのだそうです。
それが、HSPの人達が持つ六つの特徴だったようです。

HSPの人が持つ六つの特性

それでは上記の研究で判明したHSPの六つの特性についてお話していきましょう。
研究で分かった特性は次の六つです。1.小さな内部・外部刺激に対する鋭い感受性、2.情緒的及び生理的反応の激しさ、3.感覚的不快感への強い反応、4.感覚的快適性への深い反応、5.社会的及び感情的感受性の高さ、6.優れた美的感性。
それぞれ詳しくその特徴について解説していきましょう。

特性1.小さな内部・外部刺激に対する鋭い感受性

内臓の調子を細かく感じ取れたり、口の渇きやお腹の空き具合などをより敏感に感じ取れたり、体調の良し悪しの微妙な変化を感じ取れます。
また、外界からの刺激にも鋭い感受性を発揮し、小さな音や空気の変化などに敏感に反応します。臭いへの感受性も高く、普通の人が嗅ぎ取れないような臭いや香りを嗅ぎ取れたりします。

自分の調子を細かく測れることで「今日はどうやって活動しようかな?」と事前に計画を練られますし、外界からの刺激に敏感なので五感を使った仕事では普通の人には出来ないパフォーマンスを発揮できるでしょう。
反面、自身の調子が悪い時にはより気分が落ち込みやすくなりますし、外界からの激しい音などをより敏感に感じ取ってしまうため、刺激の強い環境では良いパフォーマンスを発揮し辛くなってしまうため注意が必要となってきます。

特性2.情緒的及び生理的反応の激しさ

一度に多くのタスクを抱え込んだり、一度に多くの出来事が起こったりするとパニックになりやすかったり、頭がパンクして何も考えられない状態になったりします。

こういったことに対処するためには、一度に多くの人と関わるような事態を避けて、自分の処理能力を超えてしまうような出来事を回避するようにしなければいけません。
また、どうしても回避できない事態に陥った場合は、その場の状況を再確認し、シングルタスクにして問題の解決に当たりましょう。

特性3.感覚的不快感への強い反応

大きすぎる音や強い光、強い刺激臭などといった深いな外部刺激を感じた時、普通の人よりも強い不快感を覚えてしまいます。

事故などでやむを得ず上記のような場面に遭遇してしまう以外は不快な刺激を避けるようにしましょう。工事現場やクラブなどには近づかず、のどかで静かな環境に身を置くようにしましょう。

特性4.感覚的快適性への深い反応

自分の好きな人と一緒に過ごしている時に幸せを感じやすかったり、パーティーやお笑いなどの楽しい出来事や笑ってしまうような出来事をより楽しく過ごせたり、カフェにいる時などのリラックスした状態でより快適に過ごせたりします。

楽しい活動や自分の好きな出来事を普通の人よりも楽しめるのは羨ましいですね。
なるべく自分自身を喜ばせてあげられるような出来事を起こしていってあげれば人生の質が上がること間違いなしでしょう。

特性5.高い社会的及び感情的感受性

話している相手がどんな感情で話しているのかがわかりやすかったり、相手の隠している感情を推測しやすかったり、その場の空気を読むことに長けていたりします。

相手の考えていることや感じていることを敏感に感じ取れるのはとても素晴らしい才能ですね。その場の空気を読むことでより有益な場にしやすくすることも出来るかもしれません。
しかし、相手の感情やその場の空気を優先し過ぎて自身を傷付けてしまわないように注意が必要です。「相手を困らせてしまうかもしれない……」と不安に思う気持ちはよく理解できますが、そこをグッとこらえて良い方向へ向かうように誘導してあげましょう。そうすれば相手も自分もハッピーな気持ちになれるでしょう。

特性6.優れた美的感性

HSPの人達は高い審美眼を持つ傾向にあります。綺麗な絵や写真を見て感動しやすかったり、美術作品の些細な美点に着目しやすかったり、普通の人には見分けられないような細かな料理の味を感じ取れたりします。

美術に対する造詣を深めるのにこれ以上ないほどの才能ですね。
美術作品の作成者が魂を込めた部分を見分けることが出来たり、料理人が加えた一手間を見抜けたり、オーケストラなどの音楽芸術において素晴らしい感覚の良さを発揮できるかもしれません。
美術や芸術、音楽などに触れてみるのは悪くない選択肢でしょう。

まとめ

以上、HSPの人達が持つ六つの特徴についてお話してきました。

HSPの人は五感が鋭いことで普通の人よりも環境の変化を敏感に感じ取ってしまい、パニックを起こしやすいという特徴を持っていたりしますが、そういったデメリット以外に目を向ければ今まで気が付かなかった才能に気が付けるかもしれませんね。

ここで大事なのは「自分自身がより良いパフォーマンスを発揮できる環境に身を置く」ということです。いくら良い才能があったとしても不快な環境やキャパオーバーになる出来事に出会ってしまえば、それはメリットからデメリットへ反転してしまいます。
HSPの人は「自分が置かれている環境」へ人一倍注意を向け、自分自身が過ごしやすい環境を整えてあげることが成功への近道です。

また、自分はHSPじゃないよという人でも、まわりにHSPの人がいた時には今回の記事を思い出してもらって、その人が活動しやすい環境を整えてあげましょう。その相手がテイカーでなければ、きっと恩返しとしてあなたに多大なメリットをもたらしてくれるはずです。

それでは今回はここまで、また次回お会いしましょう。

参考文献:The Different Faces of (High) Sensitivity, Toward a More Comprehensive Measurement Instrument. Development and Validation of the Sensory Processing Sensitivity Questionnaire (SPSQ)

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