こんにちは、熊月カナタです。
今回は最もしてはいけない思考法と題しまして、私達人間にとってもっとも良くない考え方は何なのかを解説していきたいと思います。
我々は一人一人違った考え方を持ったり、あるいは似たような考え方を持っていたりしますが、この考え方(=思考法)は人生に大きな影響を与え、人間関係であったり、あらゆる場面での選択であったりと、自分自身が持つ考え方によって良いものであったり、悪い結果を引き寄せてしまうわけです。
そんな思考法の中で最も持ってはいけない考え方は何なのかをこれから詳しく説明していきましょう。
最もメンタルに悪影響を与える思考法
一番メンタルに悪い思考法とは何なのか
今回ご紹介するのはオーストラリアのカトリック大学で行われた研究です。
過去に行われた51回の研究を集め、17,830個の調査をまとめ、体系的レビューとメタ分析を行ったものとなります。
対象者の年齢は18歳以上で、上が約70歳以下という中々幅広い年齢層が対象となっていました。
研究の内容は集めたデータを基に、対象者のEMS(早期不適応スキーマ)とうつ病の関係を調べたそうです。
要するにどんな考え方を持っているとうつ病になりやすいのかを調べたわけですね。
研究者たちがこの調査を行った結果、どんな考え方がメンタルに最も悪かったというと……
- ・自分はどこにも所属していないと感じる社会的疎外感
- ・自分は能力が低く、上手くいかないと感じる無能感
- ・自分は誰にも愛されていないと考える思考
以上の三点が最もメンタルに悪影響を与え、うつ病と相関性が高かったといいます。
勿論、他のメンタルに悪そうな思考法もうつ病と関連があったそうなので、上記の三つ以外にも自分にとってマイナスとなるような思考法は例外なくメンタルに悪影響を与えるのです。
その悪い思考法の中でも上記のように「私の居場所はどこにもない……」、「僕は何をやっても上手くいかないんだ……」、「私を愛してくれている人なんてこの世にいないわ……」という考え方をしていると最もうつ病になりやすいというわけなのですね。
孤独と無能感に対処せよ
上記のようにメンタルに悪影響を与えるような考え方を持っている方は「スキーマ療法」を試してみると良いでしょう。
スキーマ療法というのは、幼少期に体験した苦い思い出が生み出した信念「早期不適応スキーマ」、これを手放してより良いスキーマを手に入れようとする試みです。
具体的には自身が幼い頃に体験した思い出などを振り返り、その時の苦痛に向き合って受け入れる。そして代わりに健康的なスキーマやハッピーなスキーマを手に入れるというやり方です。
このスキーマ療法に本格的に取り組むにはスキーマ療法について専門的に書いてある書籍を購入し、自分自身でやっていくか、もしくはきちんとお医者様と協力して自分自身と向き合っていくことをおススメします。
もし自分が上記のように「社会的な疎外感を感じている」、「無能感を日々感じている」、「誰からも愛されていないと考えてしまっている」といった状態であれば、確実にメンタルを蝕んでいくでしょうし、手遅れになる前にきちんと対処しておきましょう。
まとめ
というわけで今回は一番してはいけない思考法についてお話してきました。
社会的に孤独だと感じたり、自身に無能感を感じていたり、愛されていないと思っていたりなどするとメンタルに悪影響を与えるを与えるにとどまらず、うつ病のリスクも増やしてしまうのはとても危険ですよね。筆者自身もこういった思考法に陥らないように気を付けていかなければと思います。
また、自分自身のまわりに上記のような考え方を持っていそうだなと思う方がいらっしゃったら、自分の出来る範囲で構わないので何か手助けをしてみてはいかがでしょうか。
この記事を教えてあげるだけで力になれるかもしれません。
それでは今回はここまで、また次回お会いしましょう。
参考文献:Early maladaptive schemas and depression in adulthood: A systematic review and meta-analysis